頑張る

 俺もがんばる。お前もがんばれ。
 一昔前、こんなCMが流れてたなあ・・・。

 何でお前がんばるから言うて俺までがんばらなあかんねん。たいがいにしときや。
・・・ひねくれ者の僕はそんな事考えちゃいます。
 「がんばれ」って言葉。よく考えると(考えなくても)胡散臭い言葉だよね。「がんばれ」っていわれたからやる気がでる、何てこと、そんなにないしね。やる気を他人に左右されるほどわたしゃ無気力じゃないよ、なんて風に考えちゃう。悪い子ね。
 便利なんだよね。「がんばれ」って。「私は何も責任は取れないけど、とりあえず応援しているという立場を表明します。」って感じの言葉かな。うわ、とっても日本的。無責任発言だなこりゃ。早くないのに「お早うございます」とか、貧相な料理でも「ご馳走様」とかね。あ、英語でも「Good Moning」か。万国共通だな。つっこみはじめたらきりがない。ああいかんいかん。僕もこういう考え方してるから人のいうことまともに聞けなくなるのだ。

 僕の友逹にも「がんばれ、って言われるの嫌い。」って言ってる子がいるけど、やっぱりそこら辺の胡散臭さ、無責任さを感じてるみたいだね。でもその子を見て思ったんだけど、「がんばれ」を嫌いになる子って、結構人の言ったことを真正面から受け止めて精一杯頑張っちゃおうとする子なんじゃないかな。はい、ええ。何となく。
 他人の「がんばれ」一回に対し少しでも踏ん張るなりしてると、積み重なるうちにつぶれちゃうからね。大概そういう子ってみんなに愛されてて、そんじょそこらから「がんばれ」って言われて、真に受けて頑張ってつぶれちゃう、ようなパターン多い気がするしね。
 おお、なんだか児童精神医学みたいになってきた。どこがやねん。
 そういうおいらも子供の頃は愛されて「がんばれ」を真に受けてきたけど、何時のまにやら「はい、もう、あきまへん。」なんてずるがしこさ覚えちゃったしねえ。まあまあ、これも一種の、精神的護身術、てなもんで。
 
 でも、好みの女の子に「がんばれ!」なんて言われた日にゃ何が何でも頑張っちゃうけどね。
 しかーし、それこそ「がんばれ」なんて言葉じゃなくたっていいわけで、「好き」なんて言われたらそれこそ鼻血でるまで頑張っちゃいます。
 それも合わせて考えると、やっぱり「がんばれ」は相手と自分の関係がどうあれ、「応援」するのに便利な言葉、なんだな。
 言われたら、まあまあ、うれしい言葉ということにしておこう。んでもってまともに受け止めると少しずつ痛い目を見る「ボディブロー」入りの言葉、てことで。レトリックのごまかしには目をつぶって。それが大人というものだ。うむうむ。
 ああ~。言えば言うほど、ひねくれ者・・・。

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