口説く

 確かに、ページ上の文章は誰が読んでいるかわからない。でも書く。体張ってまっせ。


 本当に、女という生き物は手におえない。

 男が全能力(知力、時間、経済力etc)を全て使って一人の女性を口説こうとしても、女性の側はふらふらとOKともNOともつかない返事を返すばかり。一度OKをもらっても次の日にはあっさりと覆される。本当に難しい。ふざけんなー!昨日「いいわよ」ゆうたやんけー!

 冗談はさておき、どうも僕の周りでは「口説く」なんてのはどうも「遊び人」とか「いいかげん」とか「女癖が悪い」とか、悪い印象ばかりで受け取られているが、そんなことも無いと思うぞ。特に自分が好意を寄せている女性以外に女性を口説くというのは褒められない行為、というか芳しい評判を得られなくなっているなあ。でもでも、口説く、口説かれる、という行為は決してただ放蕩して虚栄心や性欲を満足させる行為ではないような気がする。いうなれば文化。ああおいらの嫌いな石田純一みたい。いや、自分の行為の言い訳じゃなくて、本気でそう思う。

 女性を褒めること、友人を褒めること・・・。なんでもかんでも褒めてたらそれはただの馬鹿なのだが、自分が本当にすばらしいと思っていることを口に出すことは絶対にいい事だし、どんどんやっていきたいと思う。どうも陰で人の悪口ばっかり言って、褒めることに慣れてない国民のような気がするな日本は。褒めたらこっちも相手もうれしいし、特に相手が女性の場合は間違い無く褒めれば褒めるほど美しくなる。女性を美しくするのは男性の生まれもっての義務だし、恥ずかしがってないでどんどん褒めるべきだと思うなあ。もちろんおいらだって全然できないが。照れ屋さんなもので。わはは。

 もちろん「褒める」ことと「口説く」事はまた別で、褒めることも口説くうちの重要な一方法でしかない。改めて考えてみると、「口説く」というのは実に難しい。女性を意識してからまあ10年が経過したけれども、とりあえず「口説く」という行為をちゃんと行い始めたのはつい最近です。それでも昔からそれとなくそんなこんなで女性とお話する機会はあったのですが、女性を褒める、もしくは女性を口説く、という行為は僕の中で10年来、ひとつも進歩していないと思うのです。絶対的経験数が足りないから、仕方ないとは思うんだけれどね。それでも毎回、口説くたびに「ああすればよかった」「こんな事言うんじゃなかった」なんて後悔がつきまとう。同じ失敗を繰り返してると、「おいら阿呆だあああわははは。」なんて本気で落ち込んじゃう。成功失敗にかかわらず、見事に口説ける人には、絶対にかなわないと思う。男から見てても、気持ちのいい口説きかたしてる男性、いるからねえ。ああいう風になりたいものですわ。

 そう、周りで聞いていても気持ちのいい口説き方「粋な口説(くぜつ)」これはなんなのだろう。これができたら人生の達人だよ。


 僕の友人も言っていたけれど「口説くのには膨大な時間がいる。決してあせっちゃだめだ。」そうらしい。でもただ闇雲に時間をかければいいかというとそんなことも無い、とも思う。僕の見た限り、「口説き」のうまい人はこれを「文化的な芸」にまで昇華させている。


もし誰かを口説こうと思うなら、少なくとも1日は彼女のために時間を取り、相手に対してのきちんとした予備知識を持ち、服装を整えひげを剃り、そして好奇心に満ちた、生き生きした気持ちで相手の女性に会うことが最低条件みたい。まあ当たり前だな。でもこれができない男(おいらも含む)も結構多いと思うぞ。

 デートでは、まず淡々と買い物や映画、美術館などをまわる。相手の女性はさりげないそぶりで男のことを観察しているでしょう。そこでは両者がお互いに海面下で静かなエールの交換を行っているのです。女性にいきなり手を出したりせず、外界の文化を十分に満喫しましょう。

 その後バーや食事など会話のできる場所へ行き、今日の天気は晴れてよかったとか、今日の映画は楽しかったとか、穏やかに話し掛けてください。相手もゆっくりと口を開いてくれるでしょう。もしくは自ら会話することの好きな女性も多いですから、相手の会話を真剣に聞いて、きちんと対応してあげましょう。

 さて、そこから相手の女性に関して、いろいろな質問をしましょう。相手も自分のことを聞かれることはうれしいはずですから、いろいろと説明をしてくれるはずです。あなたはそれに対して、自分の知っている相手への知識と興味のあること、そして相手のいいと思っているところをそれとなく相手に伝えましょう。この間しばらく男性は「相手の女性」に関する学者になるのです。そして本題に入ったときから今度はビジネスマンになるのです。

 しかし、性急に求めてはいけません。ゆっくりゆっくり、自分といることが相手にとってどんな利益があるかを言葉を選びながら説明していくのです。相手の利益と自分の利益が合致しなければ「口説き」も成功しません。どんなに「自分が相手を愛している」事を伝えてもそれだけではだめなのです。まあ、相手が自分に気があることが既に分かっているときは「愛してる」「愛してる」の一本調子で押し切ってもいいのですが、それではあまり粋ではないですね。

 ましてや自分が相手に「一生面倒を見る」ほどの愛情を感じているわけではない場合、なおさらビジネスマンとしての資質が問われることになります。しかも言葉を選んでいかないと、相手に失礼も犯してしまいますからね。ビジネスマンであると同時に、プレゼンテーターでもなければいけないのです。そしてさらに、交渉が折り合わないときは、別の話題を設け、女性を別感情から乗せてあげないと行けません。その辺でふたりは俳優になっているのです。会話の中の長いストーリーを、男性はもちろん演じ、女性にも気持ちよく演じさせてあげるわけです。いわば男性は俳優件監督。そのストーリーの細部までもしきらないといけないのですね。そうしてお互いにハッピーエンドまでたどり付かせることができたら、一件落着です。その後は場合によってはベッドの中で動物になったり、恋人同士になったりするわけですが。

 ある時は俳優となり、ある時は学者となり、ある時は映画監督となり、そしてある時はビジネスマン、プレゼンテーターとなり、様々な人生の役割を、「口説く」というたったひとつの舞台で演じきった満足感は、たとえようも無いはずです。彼はその晩、男としての自分の人生に誇りと喜びと、そして相手の女性を抱きながら安らかな眠りにつくことができるでしょう。

 まあ、ここまでの文章、文体は五木寛之の「買う」のパロディなわけですが、でもどうも「粋な口説」のできる人の口説き方を見てると、こういったことをさらりとやってしまっている、ように思えます。かっこいいよなあ。

 こういったことができれば、また人生も楽しいのかもしれないけど、しかしそれにしても女性はわからん。

 女なんて大っきらいだー!でも好きだ。どっちやねん。

 今日の文章はとにかくおいらの行き場の無い感情をぶつけてるだけです。はあはあはあはあ。

 とにかく今日は、X-10節全開です。

 教訓。女性の「いいわよ。でも今日のところは帰るわね。」は全面的なNoということだ。へらへらぁ。これ何度だまされてもひっかかっちゃうんだよなあ。覚えとかなきゃ。このセリフを言って目の前から消えた女性は二度と戻ってこないぞ。

 でも明日になったらまた忘れて、別の女性と遊んじゃうんだろうなあこの阿呆は。んでもって同じ失敗をする、と。ちょっとは学習しろよ。

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