冬のにおい

 皆さんは季節をどこで感じますか?


 暑い。暑過ぎる。9月に入ったというのに何でこんなに暑いんでしょ。

 今日はちょっと風が吹いていたからまだいいものの、ちょっと外を出歩いたらそれだけで背中のあたりがじわーと湿ってきます。ああ気持ちわりい。めちゃめちゃ暑いよ。うー。

 暑い暑い言いながら、今日は北陸の現場へまた旅立ちました。ちうか実家なんだけど。

 北陸っちゅうところはこれまた辺鄙なところにあって、新幹線と特急を乗り継がないといけないんですね。ああ、陸続きの海外。埼玉県民がMacマニアのように自虐的に「うち田舎だからさあ」などとのたまってるのを聞くと北陸育ちとしてはいらだってしまいます。なんか上海育ちが「うちは田舎だからさあ」と言うのを聞いている貴陽省育ちの気分になってしまう。あ、この貴陽省の文章かいてる奴も埼玉県民だ。つーん。東京・大阪に3時間以内で行ける場所を田舎とは認めませーん。認められたくも無いだろうが。

 まあそんな訳で、新幹線と特急に乗って約5時間(乗り換え接続時間含む)で実家にやってまいりました。

 東京駅で新幹線に乗り、スキー場のメッカ・新潟県の越後湯沢で特急に乗り換えます。

 ふと、越後湯沢のホームに降りたとき、山の頂きから「ぴう」と風が吹いてきました。


 雪の匂いでした。

 さすがに北陸といえども、この季節にまだ雪は無いのですが、風の匂いは間違いなく雪でした。

 ああ、これからながーい冬が始まるんだなあ。

 18年間北陸で育ってきて、冬の到来前に感じていた匂いが山から下りてきました。

 もちろん越後湯沢の駅もまだ夏草が生い茂っているし、かえるや虫の鳴き声も充分聞こえてきていました。僕のタマ袋も「だれん」と伸びきっていたし、他の感覚器官は充分晩夏から秋を満喫させていたけれど、嗅覚だけは「冬」を意識してました。

 嗅覚ってやばいね。他の感覚が合同で「違う」っていっても、嗅覚の指令一つに負けてしまう。本能っていうのかな。気持ちは一気に「冬」を感じていました。暑いけど「冬」。あの風が夏を押しやって、どんどん下界に冬を運んでくるんだな。まだまだ暑いけど、秋は、そして冬はちゃんと次の準備してるんだなあ。

 冬の風、夏の風。2つの季節を感じることの出来た一日でした。

 日本から四季がなくなりつつある、っていうけど、まだまだそんな事は無いよ。四季それぞれの風景や匂いはまだまだ存在するよ。他のさまざまな刺激が多いから季節に対する感覚を眠らせてるだけで。いまの世代はまだまだ原風景に季節の感情を持ってるしね。北陸には昔ながらの「冬」も生き残ってるぞ。あんまりいい物じゃないけどね。


 こういうすスカした文章を書いてるとカウンターの進みが遅くなります。多数のHP管理者様,ご用心を。

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