太陽

新年だの新世紀だのはどうでもよい。



「北陸」という国には太陽が無い。

 「北陸」 またの名を「その先の日本」といい、その首都は金沢市にある。

この国には本当に太陽が無い。特に冬場はほとんどを暗闇の中で生活する事となる。地上には雪が積もり、毎日恐ろしく冷たい明け方を迎える。白銀の雪と漆黒の闇。言葉で書くとええ格好だが、正直「ただ住み難いだけ」である。
 例えばクリスマス。日本人(ex東京モノ)はイブに雪が降ると

女:「わーホワイトクリスマスだー。(ぶちゅ)ねえねえヒロ君(ぶちゅ)、今年はロマンチックだね(ぶちゅちゅ)、私、雪、だーいすきなのー(ぶちゅぶちゅ)、んーでもねえ、ヒロ君のほうが、もっと好きー(ぶちゅぅぅ)」と、訳のわからない会話をしながら能天気に雪の降るクリスマスを祝っているが、北陸ではそんなカップルはまずいない。




 だって吹雪だもん。



 ロマンチックもくそもありゃしねえ。北海道ほどスケールがでかければ、冬の寒さを吹き飛ばすほどの光景に出会えるかもしれないけど、北陸にはそんなモンすらない。ただ寒いだけ。雪が好き、と言っている奴らはとにかく北陸で生活しなさい。夢もロマンもへったくれも無い雪を味わってからその台詞を吐きなさい。謝っても許してやらんからな。「雪は好きだけどちょっと都合があって東京は離れられないなあ」とか「生活してみたいけど、家族がいるし」とか「雪のあるところで生活したいけど、東京でレッスンがあるし」とか言ってる奴らの「雪が好き」発言は認めない。北陸で5年暮らしてからその台詞を吐けえぇぇ(静かなる血の叫び)。

 いやさでも本当に太陽が出てこない訳よ。ほとんど曇り空が続くし、2日に1回は雪が降るし。この前東京に遊びに行ったとき、トンネルをくぐった瞬間に太陽が出てきてびっくりしちゃったよ。「おお、日本に帰ってきた!」て気分になったぞ。



ま、ぼろくそ言ってるけど、いいところもいろいろあるよ。魚はうまいし、温泉は気持ちいいし。昨日はSAKE&ぶたさんと一緒に和倉温泉に入ってきました。新年の温泉はよいよい。

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