さて、と。
先日買ってきて、そのまんまのアルバム「The Apex/Little Creatures」を聞きました。
本当はこう言うG,B,Drの3ピースバンドってあんまり好きじゃないんです。なんつーか、その、全部一緒に聞こえちゃって。僕の目と耳は本当に悪いので、ミッシェルガンエレファントとブランキージェットシティとギターウルフは全部おんなじに見えちゃうんです。…え?MGEは3ピースじゃない?
黙れ
僕にとって上記3つは全て「横浜銀蝿みたいなバンド」の1括りで僕のシナプスに収納されています。…本当は聴かず嫌いはイケナイって解ってるんだけど…。
あとカスケードとシャムシェードとDシェードと…エロエロファイヤーって歌ってたのどれだっけ?
そんな中こいつを買ってきたんですが、これはなかなか良いです。まじで。ちょっと癖あるけど。
何が良いって、まずドラムの音が良いです。特にスネアとたタムの音。
あんまり日本のバンドでこんな音出すドラムの人って少ないとね。スナッピーをきつくしてるだけなんだろうけどな。でもこの「すかん」っていう音のスネア、気持ち良いです。この音こそが、このバンドの良いところだよね。楽器それぞれの音がかなり個性的。
ああそうそう、リトクリの音楽って、そうなんだよ。音なんだよね。
音そのものが気持ち良い。ベースの音もギターの音もシンプルで気持ち良いんだよね。ディストーションかけてじゃかじゃかうるさくなるのとは違って、一つ一つの音がとっても聞こえ易くて、聞いてて耳が楽なんだよねー。リフも簡単だし。
…そう、リフが簡単なのが逆に良いよね。全部の楽器の音を聞き分けてその絡み方を楽しめるんだわ。
同じリフを刻んでいくうちにどんどん気持ち良くなってくる…1曲目の「House of Piano」にしても、非常に簡単なフレーズの組み合わせだけなんだよね。それぞれの楽器の出せる最も気持ちの良いフレーズをパズルみたいに組み合わせていくうちに曲が出来あがっていくっていう、まあそのなんだ、全然邦楽っぽくないんだよね。どうしてもやっぱり日本の歌って初めにメロディありきで、メロディ勝負なところってあるじゃない。その路線からは想いっきり逆行してるよね。演歌テイストゼロというのか、フレーズのパズルからおまけでメロディが生まれてると言うのか…。不思議な音です。
癖って言うのはその辺だね。歌詞で音楽を聞く人にはまずオススメできないよね(全部英語だし)。逆にバックバンド演奏の中から楽しさを感じ取る人にとってはおもしろいアルバムだと思う。Yesなんかが好きな人にはオススメできます。最後の「mosquito
curtain」なんてまさにFragileの音だもんね。あんなにややこしくないけど。
誰かが「人力テクノ」って評してたけど、とっても上手いね。同じリフの繰り返しと組み合わせから出来あがってくるテクノのトランス感覚に、人間臭さを加味したバンドがリトルクリーチャーズだと思います。感想文終り。
…好きだけど、あまり売れないだろうなぁ。日本人好みじゃないからなぁ。