神楽坂郷愁

 僕の一番好きな街。新宿区神楽坂。
 97~99年はここで制作の仕事を行い、24時間この街中を闊歩してました。
 昔よく打ち合わせに使ってたカフェド・クリエも、赤城神社も、毎日、朝まで飲んでたバンビーノも、思い出の箪笥区民センターも日交神楽坂ビルも、10年経った今でも残っていてくれるのがとてもうれしく、また戻ってきた僕を受け止めてくれている気持ちになりました。もう、ここまでくると、富山に匹敵するぐらい故郷かもしれない。僕がそういうと、神楽坂住民はめっちゃ嫌な顔するかもしれないけど。
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 今日はその中、大学時代の先輩方女性三名と、久々の宴席に参加してきました。
 久々、といってるけど、久々どころではなく、それこそ十数年ぶりの再会でした。
 2期上のTコ先輩とTテ先輩と、3期上のSホ先輩。もう恐縮するドコロではありません。先輩には襟を正して接しないともやもやする僕、久々に気がつけば正座してしまいました。
 ・・・なんつーか、社会人になって長年たち、特にIT企業(と呼ばれる会社)に勤めていると、目上の方と接する時が極端に少なくなっています。まだこれでも齢三十台。先輩方から受ける薫陶が道しるべとなる世代です。自らも道しるべとならなければいけない世代でもありますけどね。僕の場合樹海への一本道ですが。
 とても心地よい時間でした。
 それぞれがそれぞれに時間を重ね、素敵な宴席を楽しめました。
 僕にとって大学時代は、やはり二つ目の故郷であり、早大合唱団は、僕の家庭、先輩後輩同期は家族なのです。
 (今居る職場も家族だと思ってるし、居る場所会う人全部家族と感じてますが、事実だから仕方ない。どれだけ大所帯をまかなえるかで男の甲斐性が決まると思ってるこの性格、何とかしないといけません)
  人への接し方が全く解らず、でも寂しがり屋の僕はひたすら人のプライベートスペースに踏み込む事でだけ自分のポジションを確保していたあの時代。自分の居場所にしがみつく為に人を傷つけることも厭わないぐらい根っこが不安定だった時代。年齢関係なく、幼いとはこういう事かと思い出すあの時代。ほんとーにご迷惑ばかりお掛けしていました。特に先輩方、あんな事やあんな事やあんな事ばかり思い出して・・・あああああああ。ごめんなさい先輩。もう二度と裸になりません。もう二度とマーライオンのような真似をしません。もう二度とお子様な真似をしません。でもひょっとしたらもう一回くらいするかもしれないのでその時はお世話してください。<駄目な大人。
 そう、先輩方には大学時代「君らはほんとーに手を焼いたよ!」と真顔で言われるほどに叱られ続けた我が期生。僕らが幼すぎたのかと思ってたけど、30代も半ばに差し掛かり、俯瞰してその頃をおこいだすと、先輩方は先輩方で悩んだり困ったりしていたし、いろんな青春の中で僕らと接していてくれたんだなぁ、と感じました。あの時以上に、少しは対等にお話ができるようになったのかな。
 失礼を恐れず、ひとつ思ったこと。
 年齢を重ねると、人によっては本当に年齢以上にうちに篭ったり、卑近的になってしまったりする事があると思うんです。まあ、人によってなのか時によってなのかはわからないけれど。一般には「所帯じみる」という言葉が当てはまるのでしょうね。
 年の重ね方によっては、話題が全く重ならなかったり、昔の面影が消えてしまったり、という可能性もあります。久々に先輩方に会う前には、そういった切なさを受け止めることも、覚悟してました。
(逆にお前はどうなんだよ。といわれたら、はい、ええ、もうエラく所帯じみたオッサンになってますが。わはは。目の前の生活しかみておらんわ。わはは。)
 が、昨日お会いした3人の先輩の、それはもう素敵だったこと。
 過去は過去で捕われず思い出として大事にしながら、目の前の生活と現実を楽しみながら、未来もちゃんと見ているその姿、けらけら笑いながら人生のヨシナゴトを大事にするなり蹴っ飛ばすなりしながらタフに生きるその姿、やっぱり先輩方は、いくつになっても僕の尊敬する偉大な先輩でした。
 なかなかお会いできないため、なかなか迷惑をかけられなくなってしまってますが(まだ掛ける気かよ)、これからもまた機会があれば、いや機会を作って、皆さんと共に楽しんでいきたいと思います。
 過去を、ね、懐かしんで終わる人たちじゃないと思ったのです。
 いい形で過去を大事にして、次につなげている人たちだからこそ、一緒に楽しんでいきたいのです。
 根っこが同じ場所にあり、未来をそれぞれに見据えている仲間。血縁云々じゃなく、僕はこれを家族と定義・認識しているのです。
 先輩方が嫌がってもついていくのです。

 今聞くと、この曲も回想、回顧の曲じゃなく、未来を歌ってるんだな。
 さすがに回想の曲が中学高校生に受け止められる訳が無いか。

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