The dukes of September rhythm review

ショータイム!
 来る11月1日、武道館にライブを見に行きました。
 その名も「The dukes of September rhythm review」。
 多分ほとんどの方が聞いたことのない名前だと思います。はい、僕も今回の公演まで知りませんでした。簡単に言うと有名バンドのメンバーを集めた夢セッションということです。こういうの、ハズレも多いんですけどね。
 でも、そのメンバーたるや、一代のAOR好きからすると垂涎のメンバーで、今回は本当に大正解でした。いやー、不況が産み出した幕の内弁当的な盛り合わせと揶揄される事もありますが、こういう形でファンをまとめて集客してくれるなら僕は何も言いません。
 メンバーは総勢11人ほど居ましたが、その中で名前を張っているのは・・・
 今回の僕のお目当て。ドナルドフェイゲン

 このブログのタイトル「RoyalScam~幻想の摩天楼」の生みの親ですよ。初のお目見え。こんなに緊張する事はそうそうありません。もうこの方のファンになって20年、今回の機会を逃したらもうポックリ行くんじゃないかと不安もあり、万難排してはせ参じました。
 そしてもう一人のお目当て。マイケル・マクドナルド

 一時のフェイゲンの盟友でもあり、そのハーモニーを全世界にとどろかしたホワイトソウル歌手。この二人がアルバムどおりのメンバーで「Peg」を演奏してくれたら、僕はもう死んでも良いと真剣に思ってました。今回、セットリストを前もって見ていたのでこの曲を演奏してくれることは大体見当付いていたのですが、それでも、本当にしびれました。

 そして三人目はボズスキャッグス。「We are all alone」の大御所といえばお分かりの方も沢山いらっしゃるかと思います。

 今回はこの名バラードを封印しての参加でしたが、やはり日本での人気は本当に高い。一番拍手もらってたのは彼だったと思います。
 そのメンバーに、ジョン・ヘリントン、マイケル・レオンハートと、1ドラム1ベース、3キーボード2ギター、3ホーンの2コーラス3ボーカルというとんでもない贅沢編成。これでAORの名曲を連発されると、僕は失禁状態に陥ります。
 いや、本当に、身体がしびれて腰骨辺りからこみ上げてくるものがありましたよ。ライブってのは舞台芸術の一つ、その場で体感しないと、消えてなくなってしまうのです。その瞬間を楽しむ、言ってみれば男女の楽しみに近いものじゃないかと思います。
 一番、僕が心を打たれたのがこの曲。生涯で一度生で聴きたくて仕方なかった曲。まさか、本当に演奏してもらえる日が来るとは。
 「Next, SteelyDan’s song…」とのフェイゲンのつぶやきから、鍵盤を叩かれて出てきたのはあのフレーズ。そう「Kid charlemagne」でした。 

 もう、何にもましてこの曲が好きなんです。1976年作のアルバム「Royalscam」のオープニングナンバー。僕はこの歌詞を心に刻みながら今も生きてます。19で心打たれて、はや20年。あの頃から僕は成長していません。
 本当に、何より、ドナルドフェイゲンが今も現役で活動して、目の前で演奏してくれている、そのことが何より嬉しいのです。身体を硬くして前後にゆすりながら生ピアノを演奏する姿、全く日本語でコメントしない不親切さ、観客には一瞥するだけで演奏を楽しむシニカルさ。その全てが愛せる職人なのです。
 本当に、いけてよかった。楽しめてよかった。このメンバーのファンでよかった。
 真剣にそう思うライブでした。
 次に来日するのは、10年後か・・・というか早くSteelyDanのアルバム出してくれ。

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