傲慢読書情報

リアルスティール

マシスンってあまり表舞台に立たない作家なのよね…。面白いのに。★★が珠玉。そして主題となった短編「リアルスティール」こそがヘミングウェイから連なる米文学における男の系譜。僕はこの世界が好きでたまらないのだ。

 

ルネサンス 冨山房百科文庫 (9)

美学の批評においては、対象をあるがままに見るための第一歩は、自分が受け取った印象をあるがままに知り、それを識別し、はっきりと感得することである。美学の批評の取り上げる対象ー音楽、詩、人間生活のなかの芸術的な洗練された形態ーは、それぞれ力を内蔵する容器であり、自然の産物とおなじく、それぞれの価値や性質を備えている。(序論より)

夜のガスパール―レンブラント、カロー風の幻想曲 (岩波文庫)

僕はもちろん、筒井康隆からここにたどり着いているわけなのだけれども、それでも散文詩を眺めるときには原語の楽しみを知り尽くしてからでないとやはりその意図は伝わらない。英文学においては柳瀬尚紀御大がものすごくこの方面を開拓してくださったけれど、その域でこの世界を広げてくれる天才はなかなか出てこないものか。もちろん及川教授の訳も大変素晴らしいけれど。そして、この世界にかけては、どうしても澁澤龍彦様の影が見え隠れしてフラットに見ることができないのだ。

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