数奇な人生

昨年、ここでも書いたけれども。

http://www.zerokai.co.jp/royalscam/?p=6802

僕は1992年4月10日に上京してきた。

あれから、今年で30年。僕は人生の半分どころか、物心つく前などを省いてくると、人生の大半、富山を出てからの時間で過ごしていることになる。

もちろん、富山の環境が僕の根幹になっていることは事実なのだけれども。

あの頃に憧れた自分になれただろうか、と言う問いに対しては「だいぶ斜め上の方向だけど、昔の僕が好きなタイプの大人になれたと思うよ。憧れに近い状態にいると思うよ」と答えられる。

こんな人生になり得たことが、何よりも、嬉しい。

30年前、僕は西日暮里の予備校寮にやってきて、初めての一人暮らしをスタートさせた。

あそこから僕はどんどん自分の人生を加速させて、今や訳のわからない変態紳士になってしまった。

今日は、BYNDワークスプレビュー。

また、僕は先生などという「僕が大嫌いだった」立場から皆様の卒業、門出をお祝いさせてもらった。

そう、先生なんて偉そうな、権威主義な、そんな大人にはなりたくなかったのだけれど。

でも、今の僕は「たすくせんせい」と呼んでもらえていることに喜びを感じているし、皆の成長を心から嬉しく思っている。

ひと月前にPCに触れることさえ難しかった方が、今日は晴れやかな姿で自分の作品を紹介してくれている。

せんせいという立場で、皆様を見送るのも、案外悪いものじゃないかもしれないね。

30年前の自分よ。君はこれから数奇な人生を歩むことになるからね。

クビを経験し、会社設立を経験し、倒産を経験し、売り飛ばしを経験し、大病を経験し、監禁を経験し、借金数千万を経験し、殺傷沙汰を経験する。同時に、意中の大学に入り意中の会社に入り意中の人と結婚する。順風満帆な上に暗礁にのりあげまくりの人生だ。その挙句、作家になりたい夢だけはまだ持ち続けたまま、訳の分からない変態紳士として自分のモノづくりと言葉にプライドを持って人様の役に立つ仕事を一本どっこでおこなっている。80年代サブカル文化人に憧れたまま20年代サブカル文化人の端っこっぽいことをやっている。

とっても幸せだからね。覚悟しなよ。

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