ふつかよい

 そして昨日は渋谷で飲む。
 飲むというか食べる。
 知り合いのクリエイター夫婦を2組呼んで、合わせて三家のジョジョ的宴。メメタァ。
 とある映像を仕上げた関係で、みんなで打ち上げでした。
 イラストレーターと監督と編集者。いくつの朝を共に迎えたことか。
 語らいが楽しい仲間が居て、肉が美味くて酒が美味ければ、他に何が居るのだと思うほどに楽しいひと時でした。こういう、何かを仕上げた仲間との打ち上げは、大変心地よい。
 ただ、本音を言えば、
 基本的に、僕は飲み会が苦手だ。



 はい、突っ込み沢山いただきました。ありがとうございます。
 いやいや、ホント、ホントなんですってば。以前日記にも書いたように、僕は自分のしゃべりに関する全ての部類が大の苦手なために、語らいによるコミュニケーションを基調とした飲み会という空間は全くもってのプレッシャーであり、且つ人と話題を共有するというその感覚が実は良く解らなかったりするのであります。僕の個人世界を人に吐露するのは大好きですが。いや、ホントはそれも苦手で、実はある種の防御手法に他ならないのですけどね。
 基本的にコミュニケーションそのものは大好きです。ええ。さびしがりやなモノで。常に誰かに寄り添っていてもらいたいと思ってます。おいそこの少女、逃げるな。
 とはいえ、飲み会に来るコミュニケーションは、どうしてもつかず離れず、ある種の距離感を強要するものが多く、遠巻き過ぎるとKY(空気読めない)と呼ばれ、近づきすぎるとKY(キモイやめて)と呼ばれ、どちらにしても絶妙のバランス感覚を保たなければならないのが非常に苦しいのであります。
 それも、まだ20台でお肌ツヤツヤな時代であれば距離感が近づいても嫌がられることも少ないでしょうが、さすがにおっさんも年季が重なってくると、取らなければいけない距離感も絶妙に難しくなってくるのであります。むしろその場に居るな、と思われるくらいに。
 そんなこんなを考えながら飲むくらいなら家で裸でDVDでも見ておるわ、という気持ちになるのが、それなりにご理解いただけるかと思う。
 と、飲み会のお話をするために、なぜ前段階でこれだけの言い訳を言わねばならぬのか。
 翻って、昨日の飲み会は楽しかった。なぜならばその点に関して全く心配することなく、ひたすら暑苦しいコミュニケーションを叩き込むことが出来たから。
 いや、ホントはね、その日、初対面の男性の方も居たのですよ。ええ。なのですが、一瞬にして距離感を近づけてみたらしっかりと受け止めていただけたもので、安心してにじり寄ったコミュニケーションを図らせていただきました。と僕は勝手に思っております。
 なんか今から10年位前の記事にも良く似たことを書いていた。というかブログも10年続けると、大体において似たことしか言わなくなってくるな。まるで成長が無いのか。当時26歳。その頃から飲みまくっていたのだな。そして当時からブログの文章が無駄に長いな。
 その頃から飲みまくっていて、飲み会苦手というのも心苦しいが、まあそういうことだ。
 というわけで、僕を飲み会に誘うなとは言わない。むしろ誘ってくれ。誘え。むしろ誘った上で、僕の暑苦しいコミュニケーションを受け止めたまえ。
 なんだかさびしい中年の日記みたいだな。
 まあ許せ。何気に二日酔いで気持ち悪いのだ。思ったよりビール空けちゃったからな。

千葉市憂愁

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 千葉の闇クリニック群こそが最先端であり、大量のテクニックが毎月のように更新されている。
 ここに来て一年になるが、ケイスはまだ電脳空間の夢を見、希望は夜ごとに薄れていく。”夜の街”でこれだけスピードをやり、あれだけ肩代わりし、危ない橋を渡ってきても、眠るときに見るのはマトリックス。無色の虚空に広がる、輝く論理の格子-。 
『ニューロマンサー/チバ・シティ・ブルース -ウィリアム・ギブスン』
 
 
 千葉に行ってきました。
 千葉に行く理由はいつもひとつ。今でもお世話になっている、前職の会社(映像制作)社長さんへの、恩義含めた挨拶です。
 ここの社長、普段は優しいし、別に何がどうというわけではないのだが実はX-10が最も恐れる人物です。社長は根が体育会系ヤンキーであり、その辺りが僕とはちょうど合うのだが(何故)、それゆえかこの人を怒らせることが何よりも怖い。ので、しっかり筋を通して半期ごとに挨拶に出向くのであります。
 それ以外でも、困ったとき、辛いときには何故かここに顔を出してしまいます。
 最近、ちょっとね。自信がなくなってると自分でも感じてますので。外面は相変わらず横暴ですが、実際はナイーブなのよ。うん、ナイーブなのよ。大事なことなので2回言いました。
 いつもの通り、深夜までの短くも長い酔いのひと時。
 「嵐はいつか過ぎるのだから、大人しく辛抱していれば道は開ける」
 「変態的な柔軟性を大事にすること」
 「甘えない、しぶとさと頑固さもそのままに」
 などなど、僕の何かを見透かしたような言葉の数々。それこそ電脳空間で僕が晒されているかのごとく。それにしても「お前の武器は変態なことだ」って、どう解釈すればいいのだ。
 いくつになっても、先輩は先輩であり、師匠は師匠なんだなぁ。肝に銘じます。
 いろいろと、自分の中で洗い流されたものがあります。鬱屈した感情がすっと消えるときの感触、素敵です。
 千葉の街は5年前と何も変わってませんでした。
 やっぱりねぇ、息詰まったときは信頼できる人と酌み交わすのが一番です。
 僕は自分の武器を、「信頼できる人が多いこと」だと思っています。僕自身が信頼できる人間かどうかは置いておいて。僕自身が人間好きなんです。
 その彼ら、彼女らが喜んでくれることは何か。
 大事な人たちが笑顔になることは何か。
 それを軸にしてモノを考えていきます。
 そして、僕は、知識のあるなし、金のあるなし、権力のあるなし、実績のあるなし、ではなく、品性の信じられる人を信頼していきます。今までも、これからも。この軸だけは絶対に曲げません。

ぽちぶくろん

この前貸した500円が
ぽち袋に入って返ってきた
貸したことは完全に忘れてた
誰だ 貸したの
私だ
お前だったのか
むきだしの500円じゃなく
ぽち袋に入った500円は
可愛かった
お金のやり取りが
こんなに可愛いコミュニケーションになるなんて
知らなかった
おっさんだからな

開き直ってみる
10月は
仕事と、卒制と
いくつかのモノヅクリと
親しい仲間の語らい酒に
終始する予定
がんばる
がんばる

ちなみに
人からのプレッシャーで力が入ることを
「がんばる」といい
自らのプレッシャーで力を入れることを
「きばる」というらしい
前言撤回
がんばらない
きばる
ひとの
文体コピーは
おもしろいなあ
個性的な文章を見ると
無性にまねしたくなる
ひとのふんどしで
相撲を取る
はっけよいのこった
今日はさやーむ風味の文体
ほんだし的メロディーが頭の中で再生される
 
 
 
 
 
 
さやーむが書くこの文体だからこそ
可愛らしいけど
 
 
おっさんな僕が真似すると
キモいので死ねばよかろう
ぼけなす

言われる文体になるな

西日本紀行 その1

 もう10年も前になりますが、
 博物館にある特殊展示品のメンテナンス屋という特殊な仕事を2年ほどやってたことがありまして。
 当時、工具をどっさり詰め込んだライトバンやトラックに乗って、日本各地をあちこち走り回ってました。
 それこそTシャツジーパンにねじり鉢巻で。現場につけばツナギに着替えて工事屋さんの風体で。
 電気工事を学んだとか、メカニックが得意というわけでもないのですが、こういう仕事にたまたま就いてしまって(本当に偶然)、気が付けば50万ほどの旅費を片手に月の半分ビジネスホテルを泊まり渡り、現場に到着してはロボットや映像機器を直す(そして社に戻って清算するとお金が合わない)という今の僕からは信じられない職人工な生活を送ってました。
(もう時効なのでカミングアウトしますと、配電盤とかって免許無いといじれないんじゃないでしたっけ・・・)
 いやね、実際の作業で何してたかはまだちょっといえない部分も多くて、もう少し時間がたってからお話できればと思うのですが(それこそ僕の作った展示物が全国の博物館から全て撤去されてから)、今回は道中についていろいろ思い出すことがあって、今回の記事にしています。
 全国の博物館、自動科学館、原子力発電所展示館などなど、ありとあらゆる公共施設に顔を出しましたが、それこそ全然観光地でないところばかり、不思議な旅を続けていました。
 どちらかというと西日本が多かったです。しかも定期メンテナンスなので、場所によっては年2回、年4回と何度も足を運ぶことで、数十回行った箇所もございます。
 そんな僕がお届けする有名観光地でなく、旅行するといい感じの場所ベスト10!!
 誰も聞いてないの解ってるけど、いつもの通り強制的に進めます。

  • 熊本県天草郡苓北町(天草島という島)
  • 愛媛県東宇和郡(宇和島のちょっと上)
  • 愛知県北設楽郡(天竜川の川上、山奥の更に奥)
  • 埼玉県秩父市
  • 福井県大飯郡高浜町
  • 静岡県浜松市浜名湖近く
  • 三重県四日市市
  • 大阪市南港
  • 山梨県甲府市
  • 広島県広島市
  • 佐賀県武雄市
  • 宮崎県高鍋町
  • 愛知県伊良湖岬
  • 新潟県柏崎市
  • 千葉県勝山町

 あ、十個超えてた。
 いやー、いろいろ行きました。それこそこういうことでもない限り行くことの無い場所もありますが、そこでしか見ることの出来ないいろいろな風景、姿を見ることが出来ました。
 今回はその中でも、天草島をご紹介。
 天草島の山から眺めた東シナ海
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 そのときの獲物メンテナンスさせていただいたもの
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 なかみ
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 年2回、この某●ジソン君と、それと同期する映像システム(LD3台同期とロボット演出の同期)のメンテナンスをしていました。天草島のどこにあるかは内緒。
 天草島は、熊本から西に200キロほど進んだところにある島なんですよね。そこまで行くには曲がりくねった湾岸をずっと西へ西へと下っていかないといけません。
 毎回、熊本空港に降り立つと、近くのレンタカー屋でライトバンを借り、荷物を積み込んで国道266号を延々3時間ドライビング。
 これがまた気持ちいい。
 パールラインと呼ばれる真珠の養殖が盛んな道をずっと下り、島を見下ろす橋を次々と渡り、天草五島を八艘跳びするのです。
 次々と眼下に見えてくる島。海。入りくんだ湾岸。
 日本海のように黒くにごっておらず(失礼)、晴れた日にはあまりにも深い紺色。
 これで隣に乗っているのがシリコン製の人形でなく女の子だったらどれほどうれしかったことか。
 そんなドライブ。実はこまごまと色々この中にネタがあるのですが、ここまでで既にものすごいボリュームか居てしまっていますので、次回にまた続きます。不定期連載で色々下記とどめておく予定です。