壁紙を張り替えています。

壁紙を張り替えています。自分の手で貼っています。

それがどうした。と言われそうですが、僕にとっては大きな変化なのです。僕
この運動神経皆無。そして手先不器用、アナログ道具の扱い方が全く無頓着、日曜大工料理洗濯一切ダメ男…そう、僕はこの年まで、料理も洗濯も日曜大工も、一切の手先作業というものを行ってこなかったのです。44年間どうやって生きてきたというのでしょう。でも、真実なのだから仕方ない。その僕が壁紙の張り替えですよ。一体どうしたというのか。(継ぎ目が甘いのはご愛嬌)

「人として出来る様にならなければいけない」「ちゃんと自分の身の回りくらい自分で片付けられる様にならなきゃいけない」なんて一般論は僕の範疇にはない。そんなもの、僕レベルの駄目人間になれば、人様に甘えて生きていくことだって(略)はいごめんなさい許してください。
でも、その視点とは別に「ひょっとしてこの作業は楽しい世界かもしれないぞ」と思い始めたのです。

最近、撮影小道具を自作したり、ちょっとした手作業を自分で行ってみたりと、少しづつ自分のできる世界の幅を広げています。ほんの僅かな新しい発見が、自分自身に大きな変化をもたらしています。これまで一切自分から排除してきた世界をあえて自分に吸収することで、自分自身に見えている世界が、また少し広がっています。
「おまえの活動範囲を拡大しろ。通ったことない道で帰ってみろ。寿司をためせ。ピンボールをやれ。ネットしろ。水彩画を描け。パイを焼いてみろ。毎日、なにか新しいものを試すんだ。」
そしてもちろん、張り替えた壁紙の上には、大事なBYND卒業式の写真、家族の写真、仲間の写真、祭りの写真を貼っています。僕はこのみんなのために、まだまだ頑張っていかなければいけないんだと、自らを鼓舞するために。

自分の世界を広げて、それをまた楽しく人に伝えていかなければいけないんだ。この世界はとっても愉快で幸せで、素敵なものなんだ。

まずはまだ僕の知らない、素晴らしい世界を、たくさん吸収したいんだ。ただ、ワクワクして、大人のやっていることを「僕もやる!」といって真似をしている5歳児に過ぎないんだ。

生きるなんて、そんなものだ。

BYND SummerCamp Works Preview in AOYAMA

今日も卒業式。今年に入ってから、もう、7回目。

それぞれに30人近い卒業生を見送って、とんでもない数の作品と笑顔を浴びて、僕は生きています。

幸せに幸せを重ね、ミルフィーユのような幸福の中、僕は仕事をさせてもらっている。自分が映像作品を楽しみながら作り、そこで得た知見を皆様に伝え、それがまた皆様の作品になり僕の喜びになり、そのエネルギーを元にまた僕は映像を作る。なんと素晴らしい世界なのだろう。

あと1ヶ月で、僕は「彌榮制作」の開業届けを出して丸3年になる。
モーションとビデオの学校「BYND」が立ち上がったのも、2015年の10月。こちらもほとんど丸3年。
僕はBYNDと共に走っている。

独立して、こんなにたくさんの人に囲まれて、生み出す価値を喜んでくれる人に囲まれて、僕は自由に活動させてもらって、本当に、本当に、この世の中の仕事とはこういうスタイルが許されていいものなのか。僕のようなダメ人間が、こんな形で愛されていいのだろうか。

…それを世の中に問うのが、僕の使命だったはずなのです。21世紀を超えるワークスタイル、世の中に新しいライフスタイルを提示して、自らそれを体現することが僕の為すべきことなのです。この未来を、喜んでストレスなく笑顔で自由に羽ばたける人を育てていきたいのです。

僕自身はこうべを垂れて、自分自身を律して、それでも楽しく、感謝して生きていきます。

本当にみなさん、素敵な一夜をありがとうございます。

二次会、あんなに大勢の方と楽しく過ごせて、僕は本当に幸せ者でございます。

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ああ 未来へ 君と飛べたら
続く ヒカリへ 遠く遠く行けるのに
(REFLECTION feat. アンテナガール)

快楽主義の哲学

 

もし貴方が「パーフェクト平均マン」だったら最大多数最大幸福の原則に従いこの世のルールが最も生きやすい規範となるだろう。‬
‪そこからどれだけズレてるかによって、規範の中での生き辛さが変わってくる。‬

‪ルールは、秩序と治安維持をもたらすが、自分自身を幸せに導いてくれる訳ではない。‬

この仕事、この生き様をしておいて、安全に大過なく死に向かいたいなんて口が裂けても言えない。もっと波乱万丈、ドラマを!
ルールに護られた温い幸福よりも、激烈な快楽を!
澁澤龍彦なら、そう求めたに違いないのだから。

 

 

Long train running’

 

「才能や知恵を結集しなければ良い作品、売れる作品を作ることはできない」
「すべてのコンテンツはゼロからオールハンドメイドで作り上げなければいけない」
という真実と向き合うと、商業主義は不都合なのです。

あるテンプレートに乗せて、Aという俳優、Bという脚本、Cという広告があれば幾ら売上が見込める、という「誰でもできる掛け算」を行ってその通りの結果になるものでないと、困るのです。 ・事例としてこれに似たものを作ってくれませんか
・10種類ほどのパターンを作って安く作る仕組みにしませんか
・一つ一つのパーツを作っておいて、それを組み合わせる仕組みを販売しませんか

僕のところにも、4年間の間で(嘘じゃなく)40を超える数のこういう依頼があった。

いや、よく分かるのよ。そうじゃないと継続的に給料も税金も定額を払えないし、組織は続かないの。
どっちを取るか。ゴーイングコンサーンを基調に組織永続性を社会に求めるか、渾身の力作を一本作って堪能できる社会を作るか。

もうテンプレートに乗っけて販売する方向じゃ無く、組織を解体する方向に進んだら良いのに、と思うんだけど、国家や組織論的にはそんな乱暴は受け入れられないのよね。

とはいえ、ハリウッドはある意味高いレベルでの脚本や演出テンプレートを作った。それは紛れもない事実。
テンプレート化を行って「凡人でもできる掛け算」を行って、コンテンツをビジネスにすることもできるじゃないか、と言えなくもない。
でもそこには数百億ドル規模莫大な予算投下と実験と、十分な訓練と才能淘汰が行われた後生き残った職人たちで出来上がっている。
やるなら徹底的に、そこまでやるのもいいと思うのです。

それは、良いテンプレートを「才能や知恵を結集して」作ったという一段下層レイヤーから組み立てたことが偉大なんだと思うのよね。

映画は、魅力的なビジネスだし、夢と財と名誉をすべて生み出せるからこそ、そこに光り輝くものがあるというのもまた事実。

でもそれは「テンプレートの掛け算」ではもう、無理なんだと思う。

与えられたテンプレートで作品を作って、もらえる名誉なんてあるのだろうか。
与えられた枠で作ったものに夢はあるのだろうか。

誰にも名誉も無く夢もない上に、財も計算立たなくなったら、一体誰が幸せになるんだろう。

だからもう、資本主義とクリエイティブは、決別と言わないまでも、住み分けをしないといけないと思ってるし、僕がこの仕事で組織化をまだまだ考えたくない理由もそこにある。

量産主義も必要だよ。組織的制作の時代も必要だったんだよ。1980~00と、飽食なコンテンツの時代を超えたからこそ、今があると思うんだよ。

それはそうなんだけどね…商業主義の視点でクリエイティブを行うのは、今の時代にはそぐわない。断言する。
(いや、そぐわないという言葉が弱ければ、「それでは財は成し得ない&夢も名誉も手に入らない、と言いかえよう)

静かな海のような。夜の潮のような。

 

ここのところ、忙しさがひと段落しており、静養する日々が続いていました。

もちろん学校業やその他継続案件はありつつも、新たに飛び回ることも少なく、静かに日常を過ごす毎日です。

まるで凪のような。

独立以来、ありがたくもご依頼に恵まれており、こんな形で静かな日々を過ごすことはありませんでした。こういう形でお仕事の少ない日々、平常なら「案件が減ってる!また働かないと!」と慌てるところでもあるのですが、なんというか、ある程度心穏やかに入られるようになってまいりました。「まあ、こういう時もある」と。

(いや、内心はそれでも「大丈夫かな…」って心配する部分はあるのよ。)

それでも4年独立して生きてこれれば、潮の満ち引きがあることや、信頼に応えることを日々続けていれば悪いようにはならないという「社会の真理」みたいなものを信じることができるようになってきて、生きること自体にあたふたしなくなってくるものです。本当、不思議なものです。

そして、僕の好きなキャプテンハーロックの名言にもあるように

「男は時々何をしてもまったく駄目だという時があるのだ。やればやるだけおかしくなるだけで、することなすこと無駄な努力・・・・そういう時、男はな、酒でも飲んでひっくり返ってればいいんだ」

ということで、ひっくり返って寝ておりました。いや、これ悪くないのよ。男の生き方として本当間違ってないと思うのです。こんな暑い夏、ひっくり返って寝ながら、時々に、大事な方々に「元気にしてる?僕は元気だよ」と私信を送りつつ、風鈴の音に耳を傾けつつ、歌いつつ、楽器爪弾きつつ、時にはパンツ脱いで(略)な毎日を送る以外何ができるというのか。

というわけで、事務所の大改装も行いました。よりスムーズに、快くお仕事ができるようになるために。

自分の仕事場がだいぶ落ち着いた、気に入った形になってくると…不思議なもので、また仕事が舞い込んでくる。そしてその勢いたるや阿修羅のごとく。なんでいつもまとまってやってくるの。もうちょっとこうWBSというものをだな、理解してだな、こう、年末まで平坦に仕事はやってこないものなのか。また9月末まで眠る暇のない毎日を過ごさなければ。それが好きで生きてるんだけどね。

本当に、幸せな生活をさせてもらってます。

なんとか、価値を作って恩返ししていくからね。