祖父母孝行

 我が家は毎日が日曜日。

 なぜか我が家は平日毎日父、母、おいら、弟、妹、計5人が昼間集合している。平日にいきなり全員でプールに行ったり、外食をしたりしている。そりゃ自営の親父に専業主婦、無職、自宅浪人生だからねえ。朝食昼食、みないっしょ。ほんと、変な家族。

 んでもって、今日は別居している祖父母を連れて氷見の民宿で祖父母孝行。

 「富山ってどこだっけ?東北?」だの、「石川と新潟の間ってなんかあったっけ?」だのと、埼玉県以下の最低レベルの扱いを受けている我が偉大なるくそ田舎、富山県だが、今日はとにかく褒めちぎるぞ。

 とにかく、魚がうまい。まじで。

 氷見の民宿で露天風呂&刺身料理を満喫したが、はっきり言って、東京の料亭なんぞより絶対うまいぞ。食ったこと無いけど。朝取れた魚をそのまま昼に食べるというのは、贅沢以外のなんでもないぞ。鯵の刺身だの鰤の刺身だの、新鮮じゃないと出てこない刺身を満喫し、ホタルイカを食べ、カニを頬張り、イカの山菜ほおばミソ焼きを味わい、いわしのマリネを味覚し、カニ味噌汁をすすり、鯛の塩焼きを腹に入れて、それで値段も4桁というのは驚きじゃ。出てきた料理食いきれんかったぞ。持ち帰りたかったが、なま物なので禁止。残念。

 どうやら祖父母孝行のつもりが、おいらが一番楽しんでいたようだ。年取ると味覚が変わるのね。昔は肉料理しか食わんかったのに。

 目の前に広がるは富山湾と立山連邦。なんでえ、結構富山県っていいところじゃん。今まで馬鹿にしてたけど、捨てたもんじゃないな。
 
 そこの海無し県同士の男女や東京育ちの取り締まられ役は一度食いに来い。絶対。それ以外にも北陸以外の奴は絶対一度はここに来るべし。案内したる。



 話は変わって、露天風呂に祖父や父、弟と一緒に入ったが、さすがに80を超えた祖父はいつの間にか恰幅のいい体がすごくか細くなってたな。なんというか、その、「老い」という言葉をリアルに実感させられてしまったぞ。同じ遺伝子を持つ(?)祖父、父、弟と3人並ぶと、「人体の一生」なんてたて看板を置きたくなるような、そんな気持ちにさせられた。そりゃ弟18の現役ばりばりの肉体と比べられたら父も祖父も迷惑だろうとは思うが、こうリアルに体の老いを目で知らされると、ある種のショックを感じてしまう。

 20年程前、祖父と一緒に風呂に入ったときに話してくれた、戦争話と祖父の体にある銃創(まあ、そんな年だからね)を記憶していたのだが、それすらも今の祖父の体からはほとんど消えかかってたのもちょっとしたショックだったな。戦後も遠くなりにけり。なんか新聞やテレビで戦後○年とか昔の人の苦労いろいろ言われるが、目の前の肉体ほど生々しく物語るものは無いぞ。

 なんと言ってようが、今のおいらにとってOne and OnlyのLivingじいさんなわけで、もっともっとたくましく長生きしてほしいものだ。

 ありきたりなまとめだが、ほんと、一緒に風呂はいると、そんな気になるよ。

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