菊池光との相性

むー。
 どーしても、読み込めない翻訳家がいる。
 日本の翻訳界で十分な権威となっている著名な翻訳家です。ハードボイルド系の様々な作品を翻訳し、日本にスペンサーシリーズや競馬シリーズを広めてきた大変な功労者なのですが、僕にはどうしても、どーにももどかしい翻訳に感じてしまう翻訳をするお方なのです。
 今までも何度もブログに出てきてますが、その名も有名、菊池光さん。
 全くもって菊池さんが悪いわけでなく、大変素晴らしい翻訳をしてるのです。それは僕もよくわかるのです。僕の頭がどうにも英語の理解どころか英語そのものの論理構造を一切否定する脳みそをしているため、英文の魅力を損なわない菊池さんの文体がどうしても僕にはややこしい文章に見えるのです。
 ディックフランシス・ロバートパーカー・ロスマクドナルド・・・いろんな作家の菊池訳を読みましたが、どうしてもあの独特の「菊池節」に慣れないのです。
 それと云うのも、最近「鷲が舞い降りた」を読んで、そのお話にのめりこんだのは良いのですが、どうしてもこの面白さより、伊坂幸太郎や町田康の文体の方が安心して読める、その安心感に落ち着いている自分自身に対してとても危機感を感じてしまったのですよ。
 しかもそれが、文体に対する自分の理解度の無さというか、親和性の無さに起因していることショックを受けてるのです。菊池光訳以外の訳を読んでもそんなに困ること無いのに・・・なんなんだろうな。
 とはいえ、僕の好きな作家さんのほとんどが菊池光訳の独占状態(主にハヤカワミステリ)なので、どうしてもお付き合いしていかないといけないのです。あるいは僕が英語を勉強するか。
 多分英語が理解できる頭をしてたら菊池訳はすんなり読めてると思います。僕は英語、大の苦手です。読めない書けないどころか、論理構造を全く理解できない。現在完了のニュアンスが未だにわからない。そんな英文科卒。隠しておきたい過去。
 好きな作品を読んでいて、どうしても「ああこここんな書き方じゃないほうがもっともえるのにいいいいいいいああああシュタイナ中佐ああああ」と叫んでいる自分が嫌なのです。多分僕の頭が悪くなければもっと没頭できるのです。こんなお馬鹿さんは翻訳家に相手にされていないのです。

ファイアーエムブレム 新暗黒竜と光の剣

 とりあえず3回通しクリアした。あと10回くらいやる。

「菊池光との相性」への3件のフィードバック

  1. 英文を日本語訳にした文章の解り難さは
    誰が翻訳しようと大して変わらないように思いますが(汗
    ゼミのテキストが海外ものだったりすると
    あの勝手気ままな柳田國男文を読むのと大差ないぐらい手こずります。
    英語嫌い。
    翻訳の違いがわかるあたり、
    英文学専修卒と日本史学専修卒の差ですかねぇ?

  2. 英語は、もう、私ものすんごい苦手です(^_^;)
    通知表に赤いアヒルが泳ぐぐらいに苦手でした。
    それなのにプログラマーやっちゃうんだから不思議。
    Nothingを「のってぃんぐ」って読んで、みんなに
    すごい不思議そうな顔されたのを今でも覚えてます。
    スペル通り読むしかできないんですもん。
    今でもVBA組むときRangeを「らんげ」って読みます。
    そうじゃないと、打ち間違えるから。
    私もFE大好きなんですよ。
    でも、始めると育児放棄しそうなので自粛中です。

  3. >gomaさん
     いや、翻訳家によってかなり変わっちゃいますよ。
     むしろ巧い翻訳家は日本語のテイストに味を変えるので、原文の意図を外れることもあるんだけれど…。その意味では論文関係ではあまり翻訳によっての誤差はでないのかな。むしろ論文と名の付くものは僕のイメージでは全てラテン語系論理構造。嫌だ怖い逃げる。
     翻訳の違いは多分海外作品を読み比べる機会があるかどうかでしょうね。気が付けばなんだかんだと読んでたものでして。
    >ふにママさん
     うわーこちらのブログもばれてしまったんですね。何も隠せないじゃないですか。
     僕の英語の偏差値にはアヒルが二匹並ぶレベルだったくらい頭悪かったです(実話)。いまだに三単現のSを忘れます。
     Teacherは「手足生える」と読まないと書けません。infomationは「いんふぉまちおん」と読まないと書けません。そんな英文科卒。フランス語は更に壊滅的。使える言語は富山弁だけです。
     今度じっくりFE話しましょう。延々と語り続けます。

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