「あーヤマモト君、ちょっと」
会社での事です。上司に呼び止められました。
上司はお客様の名刺を並べて、何か思案しているようでした。
「あのさ、自分の役職、何にする?」
「え?あの、どういうことですか?」
「うちの会社。今度組織変更してさ、今の役職全部無かったことになるんだよ。それでね、自分で役職決めてくれって言われてるんだわ。僕もまだ決めてないんだけど…ヤマモト君も、何にする?」
これでも一応名の通った会社です。
今まで僕は、肩書きに「テクニカルエバンジェリスト」と書いてありました。ええ、その通り。自分でも良く分からない役職でした。使途と戦ったり逃げちゃ駄目だったり逃げちゃ駄目だったり逃げちゃ駄目だったりする役職でしょうか。分からない人には更に分からないですねごめんなさい。
正直、肩書きって変なもんだよね。実際に社会出てみると、肩書きで人を見る目左右されたりはしないんだけどさ。他人を、と言うより、自己意識的部分で、なんか何時の間にか自分に変なラベルが貼られている気がして。なんというか、その、尻の納まりが悪いのね。更に自分でもわからない肩書きだと、なおさら気持ち悪くって。分からないまま一年近くこの肩書き「テクニカルエバン何じゃら」とお付き合いしてきたんだけど、やっぱり変な感じだったなぁ。
そういった肩書き社会が嫌で、社外用(個人事務用)では肩書きの無い名刺も持ってるんだけど、どうしても使う頻度としては、会社用が多くなるんだよね(それは個人での営業力が足りないと言うことか。)。まあでも、嫌がっててどうにかなる問題じゃない。前向きに考えよう。個人の名刺じゃなく、会社の名刺で自分で肩書きを決められる事なんてそうそう無いから、ちょっと楽しんでみたいやね。嫌がっててもしょうがないし。ふふ。
と、いうわけで。
今日から僕は「ディレクター」になりました。えらそうでしょ。おっほん。
確かに、昔プロデューサーとかディレクターとか憧れたけどな。こんな形で晒される事になってしまうとは。自分で肩書きつけてみると妙な感じだね。これから社会に出る皆さん、肩書きとか役職にとらわれちゃ駄目よん。
脚本書きにディレクターにエトセトラエトセトラ…なんだか本当に趣味と仕事と夢と現実が全部ごちゃ混ぜになってきてるぞ(肩書きだけ)。後、収入だけが全然追いついてこないのはどういうわけだ(肩書きだけだから)。