ダイエットしようかと真剣に思いました。
いや、もちろん僕のお腹は大変な事になっていて、今すぐにでもダイエットしないとメタボリックなんとかで一「食」即発状態でありますので、わざわざ宣言するまでもなく気にしなければいけないところなのですが。
まあ、それはともあれ、本日、かみさんの買ったステップマシーンに乗ってみたのですよ。
ステップマシーンとは足を上下に動かす筋トレ装置のようなものですね。
まあ、一般の方でしたら、これを使って、体力の無さと身体の重さに唖然として、ダイエットを決断する、といったストーリーにうまく乗るところなのですが、僕は体力が無かろうと身体が重かろうとあまり気にする事のない不遜男子なので、これくらいの事ではダイエットしなければ、とは思わないのです。でも15分ステップマシーンに乗るとそれだけで結構しんどかったです。ふぅふぅ。
この、ステップマシーンで足を上下しているとですね、実に昔の感覚が蘇ってきたのですよ。
それは、その…「獅子舞」でございます。
獅子舞の舞い方の足の上げ下げにとてもリズムといい動きといい良く似てたのですね。
知る人ぞ知るX-10は大の祭り好きでして(もういいって?)、地元富山に居るときは福岡町第二区獅子方若連中「交進会」に属して小学2年生から18歳まで、ずっと獅子舞を演じていたので有ります。
頭で覚えた事と違って、身体に染み込んだ「舞い」って絶対忘れないものなのね。本当に。
富山の獅子舞、特に氷見獅子と呼ばれる獅子舞には天狗や小天狗、剣持といった単体で踊る演者が居りまして、ここでは綺麗に足を上げたり決めのポーズをしっかり取ったり(見栄を切る、ともいいます)、天狗の長髪を振りかざしたりと歌舞伎や能に近い所作を求められるものであったと覚えてます。
実際、16,7才の反射神経が良くて姿勢の良い、且つ背の高いお兄ちゃんが天狗役を演じたりすると、それはそれは美しい舞いが見られるので有りますよ。本当に。惚れ惚れします。
翻って、僕が今この身体で天狗を演じたりすると、これはとても醜いだろうなぁ、悲惨だなぁ、と、ステップマシーンを踏み踏み考えてしまったので有ります。
ステップマシーンを降りた後、ほんの少しかみさんに天狗の舞を見せたのですが、やはり「美しくない」との返事が返ってきました。「足が上がってない」「左右が揃ってない」「姿勢が悪い」「決まってない」とぼろくそです。
成人病が云々、スタイルが云々、というのも大事なのかもしれませんが、僕はそれより「天狗を綺麗に演じきれない」と言うことの方が実はショックであり、これがダイエットを決意した要因でございます。
だって、背肉のついた天狗なんていややん。
だって、身体の丸っこい天狗なんていややん。
だって、腹筋の割れてない天狗なんていややん。
だって、二の腕がたぷたぷした天狗なんていややん。
だって、獅子殺しでキメを決められない天狗なんていややん。
大前提として、誰も僕に天狗やれなんて言ってないのですが。
今後の人生で天狗を演じる機会があるとも到底思えませんが、何か?
それ以前に獅子舞から離れて早15年です。
獅子舞なんてどっか学校やカルチャーセンターでできるものじゃないし。
どうしましょ。代わりに日舞でも学ぼうかしら。
天狗だったんですか。知らなかった。(笑)
仕舞なんぞ良いんでなかろうか。
ほんまです。仕舞とか学びたいところですな。