昨日、お会いした方と、本や映画の話になり、ふと僕の一番好きな映画は何か、という事を考えました。「時計仕掛けのオレンジ」「ブレードランナー」「ダークナイト」「ゴーストバスターズ」・・・うん、どれも大好きで、僕の人生に影響を与えてくれた名作ばかりです。
でも、その中で一本だけ、どうしても。と言われたら、僕は何を選ぼうか。
その時に、ふと思い出した、映画史にはあまり名前の出てこない佳作。
でも、僕がこれまで観た映画の中では1,2を争うほどスペシャルな作品だと思える、名作。
それが、この「デーヴ」です。
<以下、amazonより>

僕自身の観想を言うより先に、amazonのレビューを見ていただいたほうが早いでしょう。密かに絶賛の嵐嵐嵐for dream。ステマじゃない「感動しました!」の声がここにある。ライトマン監督、最高の一作です。というか、脚本書いた人が素晴らしすぎる。僕もこんな脚本が書きたい。
映画館で2回、ビデオで2回、DVDで何回も、何回も、見ています。今も隣のモニターで流してます。
内容はいたってシンプル。大統領の物まね芸人をして日銭を稼いでいた主人公。そこになんと本物の大統領から替え玉の依頼がまいこんできた。引き受けてる最中に本物の大統領が危篤状態になり、主人公がなんとか取り繕おうとドタバタするコメディ映画です。
でも、こんなにハートフル(使い古された言葉だけど)なコメディは、ここのところ全く見かけなかった。
大統領夫人とのすれ違い、政治に対する想い、ライバルとの確執、そんな伏線が見事にコンパクトに、いやみなくまとまっている。人も死なない。ネガティブな要素がまるで無い。そして感動と温かいラスト。こんな、こんな映画があっていいものか。どんな映画好きにも映画嫌いにも、お勧めできる一品です。
でも、僕はなかなかこれを人にお勧めして来れなかった。コレを「好き」と言うと、僕はとても良い人に見えてしまい、僕のセルフブランディングに非常に悪影響が出てしまうのです。そう、それくらい、とても「いい映画」なのです。
最高の脚本、最高の演出、ウィットに満ちたコメディ。
シニカルな視点は生きるうえで必要ないものだというのが改めて考えさせられる。
細部について言い出すとまたきりが無いのですが、僕は下記のシーンが好きです。
・養護施設で、デーブが子供と真摯に向き合う姿を見て、夫人が心を動かされると同時に疑い出す~デーヴのシャワーで確信するシーン。
・デーヴと夫人がお忍びデート中、芸人を演じてしまうシーン。
(これぞコメディ展開の王道!そして温かいワンシーンです。)
・補佐官に「替え玉風情」と思われながら、自分の意思で会議を切り盛りして、資金を捻出するシーン。
(替え玉が、本物になっていく。役割が人を変える。想いが動かす。様々な読解ができますが、そのどれも心を動かすものです。)
・デーヴと副大統領と腰を据えて話し合う深夜~夫人に、「彼は良い人だ」と語るシーン。
(なんで、こんな細やかな演出でデーヴと副大統領、二人の人の良さを伝えられるのだろう)
・応援者が全く居なくなってしまうテレビの前の補佐官。
(たった一秒ほどの場面で、コミカルに、悪役の退場を表現するなんて!)
・副大統領にその座を譲り、倒れる芝居をした後、こっそり救急車で脱出して、国会から歩いて帰っていくシーン。
(デーヴが、大統領から普通の一個人に変わる事を見事に演じてます。そして夕もやの遠景。ライトマン監督は、この映画のオープニングにしろゴーストバスターズにしろ、遠景描写にすごく情感が溢れています。)
・大演説「私は忘れてしまっていた。国民の皆さんに雇われている身だということを。」
(説明無用。替え玉という舞台装置は昔から数あれど、常にカタルシスはこの一点です。)
駄目だ、こんな風にシーンを語りだすと、全てのシーンを語らないといけなくなってしまう。
そして、そして、なんといっても、
男が男に語る「君のためなら死ねる」
(冒頭の、デーヴに対する不信感があっての、最後のこの台詞!)
映画史に残る名台詞です。
珍しく、映画の紹介で終わります。皆様是非ご覧下さい。
今日は月曜、働く日!