暇である。

暇になった。

こういうとまた「そういうことは他言すべきじゃない」とか「運が逃げる」とか「ざまあみさらせ」とか「大丈夫?」とか様々な罵詈雑言拍手喝采賛美称賛応援讒謗にまみれてしまうのだが、とりあえず周囲の言葉には耳を貸さず忙しい時は忙しいと言い、暇な時は暇と言う。僕は正直者でありたいのだ。

たまにはこういう時もある。スポッとスケジュールが空くことがあるのだ。

これを言うと「あの準備してないのか」「あの件進めてないのか」「YouTubeチャンネルは…?」「うちの団体になんで顔出さないんだ」とこれまたいろいろ言われてしまうことも承知の上。そしてそれは本当にごめんなさい。やることはたくさんあるの。それはそれとしてジャストナウ時間が空くことがあるのだ。この2年間、四ツ谷の自宅に24時間続けて居たことがない人間、これくらいは許していただきたい。

たまにゃ仕事に空白ができることもある。

自由業としては、時間が空くことはとても恐怖に苛まれるものと理解しているが、僕は結構鷹揚に構えている。

時間があるので、これまで自分で作ってきたコンテンツを眺めてみる。デモリールにさえ入りきらないコンテンツがたくさんある。

作ってきたなぁ。本当によく作ってきたなぁ。と、我が子のアルバムのように感涙に浸る。

これだけ作ってきたのだから、実績にさせて頂いたのだから、またご縁あるところから依頼もあるだろう。同時に、これだけやってきて、それで社会に嫌われたらもう申し開くこともないじゃないか、と。

そして、こういう時に慌ててお仕事や営業、媚び諂いに駆け込むと「運が逃げる」と思っている。そう、仕事がないことで逃げるんじゃない。焦るといろいろ拗れるのだ。

こういう時こそ、遊ぼう。

「離婚しようよ」を観る。「サンクチュアリ」を観る。スト6をやる。ポレポレ東中野に入り浸る、バルト9で朝を迎える。絵を描く。スピノザを読む。野田秀樹について激論を交わす。5弦ベースを練習する。ピアノを弾く。ジンバル遊び倒す。X-T30にオールドレンズをつけて散歩する。ペニーボードに乗る。美容室に行って髪の毛を「加納恭二のようにしてくれ」と言って呆れられる。日本酒の専門家と飲みに行く。車に乗って中華街に行く。喫茶いーぐるでお茶を飲む。海外に行く…暇はなかなか作れないけど…。

楽しいのだよね。人生。

いや僕は仕事するのもめっちゃ楽しいし大好きなのだけど。

それ以外の楽しさ、喜び、嬉しさを感じる時間をこの8年間、まとめてとった記憶がない。

人間の醍醐味を忘れそうになっているではないか。

僕が感受性(※本来この言葉は好きではない)を閉ざしたら僕はその時こそ仕事ができなくなる。感動してこその我が商いだ。

そして、鷹揚に構えていられる理由はもう一つある。

僕は会社を設立したけど、まだ「事務所開き」をしていない、つもりなのだ。

ちゃんと事務所を開設した、という状態にまだ至ってない。そりゃ会社として仕事が来るわけがない(来てくださってる案件もあるけれど)。

事務所開きまであと10日。

その日が来たら、また全てが変わると思っています。

まずはそれまで、僕は自分のメンテナンス。

個人事業から法人に変わる、蛹の時期。

暇を楽しんでいきます。

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